夜の散歩
実家に帰ると
必ず、犬と夜の散歩に、でる
どんなに疲れていても
眠くてもお風呂に入りたくても
可愛い彼(いぬ)の目を見ると
断れない
都会の夜
みんな、郊外や違う街に帰って駅に
向かって行く頃
私と犬は人の群れの逆方向を歩く
実家が都会にある優越感
人の少ない、都心が好き
人のいない都心の時間は特別
夜中の空いてる首都高の特別感に、
似ている
首都高の高さは、あそこを、走らないと
見えない世界が広がる
明るさがある
夜の寒い空気が、りんとしてる
犬は、お構いなしに電信柱の匂いをクンクンしてる
友だちの匂いしたかい?
ねえ、君は幸せですか?
私は、君と、散歩する
この夜の時間が、本当に特別で、感謝してるよ
だから、散歩から帰ったときは
その垂れ下がった耳元で
[かわいいね、ありがとう、だいすきだよ、]
って言うんだよ
言葉通じなくても、君がいてくれるから
私は、散歩する理由がある
こんな事思える時が永遠に続いてほしい
桜も、見に行こう
唯一心から生きててくれて。
ありがとうって
思える存在