離婚か否か

また、この話し合い
繰り返し
出口のない話

でももう感情が遠くにある

定期的に私が我慢できずにむこうに聞いて
無理矢理な話し合い

今日はやめとこ。
今日は我慢しとこ。
いつもそう思うのに

それができなくて、険悪に

決まって夕飯の後に私が切り出す

今日はイカフライ、からあげ、あげ豆腐、もち麦
セロリとトマトのカニサラダ

食べ終わってからでよかった
そうじゃないと。残った夕飯は
台所にすべて流すこともある

いつも、話の終わりは一人で泣いて
一人で立ち上がり
一人で気持ちを落ち着かせる
そして
また一人でなく

引っ越しの更新、いいタイミングなのかも

結局私は
いい妻にも
いい嫁にも
いい母にも
いい女にも
なれなかった

認めざるを得ない

でも。

かわいい妻にも
やさしい親にも
出来る嫁にも
素敵な女にも
なりたかったよ

そして何よりあなたを父親にしてあげたかったよ

自分達を夫婦から、親のステージに
進めたかった
新しい未来に希望を見つけたかった

認めてもらえなかった
必要とされなかった

私より子どもがほしいって何度も言われた

私は自分のために子どもがほしいと
思ったことはない
父親になったあなたを見たかった

絶対に世界一の父親になると思ってたから

女として生まれて
その機能があって
そのチャンスがあるから
当たり前に産むんだと思い込んでた

それがかなわなかった

それによってパートナーを笑顔にできない
私が必要ないと思われる
そして常に笑顔がひきつる

痛い
自分が痛々しくていたたまれなくなる

下を向いて台所で野菜を切っていると
意識がどこにもなくなる

ただただ料理の手順だけを
頭のなか
ひたすら、繰り返す

そしてその通り動く

主婦としてロボットになる

煮干しでダシとって美味しいお味噌汁
飲みたいな

そうすると、他になにも考えなくていいから

でもそこには、小さな赤ちゃんの手や
泣き声はない

大嫌いなお隣さんから3人の泣き声が
響き渡るたびに
心が荒む

仕方ないよね

自分で自分を慰める

身から出たさび

辛いのは私だけじゃない

でも、悪いのは私
相手を幸せにできなかった罪は重たい

もう、やり直せる気はしない
どこの夫婦もそうだと思っているけど
私もそのどのくらいひとりで泣いたかわからない

母がなくなってから父の前で
今年のお正月初めて泣いた

父には、これ以上迷惑かけたくなかった

でも我慢できなかった

口数も少なくて優しい父は
笑って私の気持ちを認めてくれた

それだけで、心のダムが決壊した

お正月なのにそんなこと話してごめんなさい
こんな娘で、ごめんなさい

父はいつでも受け入れてくれると言ってくれた

私は恵まれていて
幸せなはずなのに
なぜ
それを感じ取れないのかわからない

存在していい居場所を自ら潰してしまう
どこに居ればいいのだろう